8点の加算ではなく、連携運用を評価する制度

電子的調剤情報連携体制整備加算は、電子処方箋やオンライン資格確認などを使い、薬局が処方・調剤情報を取得、確認、登録する体制を評価する加算です。営業担当者は点数だけを説明するのではなく、薬局の受付から電子薬歴への記録まで、情報連携が実際に動いているかを確認します。

観点改定前の医療DX推進体制整備加算2026年度の電子的調剤情報連携体制整備加算
評価の形10点・8点・6点の3区分8点へ一本化
対象保険薬局保険薬局。特別調剤基本料Bを算定する薬局は対象外
算定月1回処方箋受付1回につき8点、患者1人につき同一月1回
電子処方箋の焦点導入を含む体制要件受付、処方・調剤情報の閲覧、調剤結果登録、重複投薬等チェックの基本機能
マイナ保険証利用率区分ごとに異なる算定月の3か月前の実績で30%以上
適用時期2026年5月31日まで2026年6月1日から

旧制度の段階評価から、必要な処理を実施し、利用率などの実績を管理できているかを確認する仕組みに変わった点が営業上のポイントです。電子処方箋を受け付けられる薬局でも、調剤結果の登録、重複投薬等チェック、診療・薬剤情報の活用、電子薬歴への記録が止まっていれば、提案テーマは導入ではなく接続設定や業務手順になります。

厚生労働省は、2026年5月時点で9割以上の薬局に電子処方箋が導入されていると案内しています。担当エリアでは未導入薬局だけでなく、導入後の登録割合や重複投薬等チェックの実施状況を確認する候補も含めてください。対応施設リストと導入状況ダッシュボードは、厚生労働省の電子処方せん対応施設案内から確認できます。

施設基準を初回ヒアリングの項目にする

電子処方箋の対応状況は、製品名の有無だけでなく、どの工程で使われているかを聞く必要があります。受付、調剤結果登録、薬剤情報の閲覧、重複投薬・併用禁忌チェックなどの基本機能は、厚生労働省の電子処方箋オンライン説明会資料にも整理されています。

候補薬局ごとに、次の項目を「対応済み」「未対応」「担当者確認中」で記録すると、システム提案と運用支援のどちらを先に提案するか決めやすくなります。

  • 電子請求とオンライン資格確認を運用しているか
  • オンライン資格確認で取得した診療情報・薬剤情報を調剤や服薬指導に活用しているか
  • 電子処方箋を受け付け、処方・調剤情報を閲覧できるか
  • 電子処方箋の調剤結果を登録する端末・機能・担当者が決まっているか
  • 紙の処方箋を含め、調剤結果を速やかに登録する手順があるか
  • 重複投薬・併用禁忌のチェックをどの場面で実行しているか
  • 調剤録と薬剤服用歴を電子薬歴などの電磁的記録で管理しているか
  • マイナ保険証利用率30%以上の実績と確認担当者が決まっているか
  • サイバーセキュリティ対策チェックリストに沿った確認を実施しているか
  • 医療DXに関する院内掲示、ウェブサイト掲載、健康管理相談への対応方法が決まっているか

未対応の項目は一括して「システム未導入」と扱わず、機能不足、レセコン・電子薬歴間の接続、設定、職員の手順、実績管理のどこに課題があるかを分けます。例えば調剤結果登録だけが止まっている薬局には、電子薬歴の入れ替えより先に、レセコン連携や登録フローの確認を提案します。

2026年5月31日時点で旧加算の施設基準を届け出ていた薬局は、新加算について改めての届出を要しない扱いが示されています。こうした薬局には、新規届出を勧めるのではなく、重複投薬等チェック、調剤結果登録、マイナ保険証利用率の実績管理を確認するために連絡します。

3つの運用状態で提案テーマを分ける

初回確認の回答をもとに薬局を次の3つに分類すると、薬局ごとに提案する内容を決めやすくなります。分類の基準は機器の保有ではなく、算定に関係する工程がどこまで実行されているかです。

確認できた状態営業上の見立て優先する提案最初に聞く質問
未導入・基盤未整備電子薬歴、レセコン、オンライン資格確認、電子処方箋のいずれかが制度対応の前提を満たしていない電子薬歴・レセコンの対応機能、電子処方箋接続、導入計画現在の電子薬歴とレセコンの製品、更新時期、電子処方箋対応の予定は決まっていますか
導入済み・連携未完了受付はできるが、調剤結果登録、情報閲覧、重複チェックの工程が途切れているシステム間接続、設定変更、機能追加、登録手順の見直し受付後の調剤結果登録と重複チェックは、どの端末で誰が実施していますか
機能稼働・運用未定着機能はあるが、紙処方箋を含む登録や職員ごとの実施方法がそろっていない業務設計、職員研修、実施記録、定期点検忙しい時間帯や担当者不在時も、同じ手順で登録とチェックを実施できますか

優先する薬局の状態は、扱う商材に応じて決めます。

  • 電子薬歴やレセコン本体を扱う場合は、基盤未整備の薬局を優先する
  • 電子処方箋の接続・設定支援を扱う場合は、受付後の登録やチェックが止まっている薬局を優先する
  • 研修・運用支援を扱う場合は、機能稼働後に実施者や手順が定まっていない薬局を優先する

この分け方なら、同じ電子処方箋対応薬局に対しても、導入、連携改善、運用支援のどれを提案するか決められます。

制度改定を接触理由にした会話を作る

初回接触では、8点の説明を長く続けるのではなく、制度要件に関係する処理を確認し、次回に確認・提案する対象を合意します。電話では、確認した対象と提案理由を次のように伝えます。

「2026年度改定で電子的調剤情報連携体制整備加算の要件を確認するため、電子処方箋の受付、調剤結果登録、重複投薬等チェックの運用を伺い、必要に応じて電子薬歴・レセコン連携をご提案したくご連絡しました」

最初の質問は、製品の購入意向ではなく、現在の処理内容と担当者を確認するものにします。

  • 電子処方箋を受け付けた後、調剤結果はどのシステムから登録していますか
  • 紙の処方箋を含む調剤結果登録と重複投薬等チェックは、どのタイミングで実施していますか
  • オンライン資格確認で得た診療情報・薬剤情報を、電子薬歴や服薬指導でどのように確認していますか
  • マイナ保険証利用率の実績は、誰がどの頻度で確認していますか
  • 2026年度改定への対応で、システム、設定、職員手順のうちどこが止まっていますか

回答内容に合わせて、次回に提案するシステムや工程を決めます。

  • 機能がない場合は、現在の電子薬歴・レセコンを確認し、対応機能と導入手順を提案する
  • 機能はあるが登録やチェックが止まる場合は、接続設定、操作手順、テスト運用を提案する
  • 実施しているが担当者や時間帯でばらつく場合は、業務フロー、研修、実施記録の作成を提案する

電話のゴールは算定可否をその場で決めることではなく、薬局担当者と、次回に確認するシステムまたは工程を合意することです。

GasoLeadで候補抽出から提案準備へ進む

GasoLeadは、都道府県から市区町村まで営業地域を指定し、薬局名、電話・FAX、管理薬剤師、開設者・運営者、営業時間、常勤・非常勤人数、開設年月日、DX加算などの項目を選んでCSVにまとめられます。担当者は候補を探して複数ページから転記・整形する作業を減らし、薬局ごとの接触理由、確認質問、次回提案の準備へ早く進めます。

制度営業では、DX加算の記録、運営者、職員数、営業時間、地域を候補選定に使い、電子処方箋の受付や調剤結果登録の実施状況は初回質問で確認します。店舗単位で提案するか、複数店舗を持つ運営者へ本部提案するかも、開設者・運営者の項目を見て決められます。

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候補選定から次回提案までを5つの手順で進める

候補薬局を選び、制度に沿った質問を割り当て、回答を次の商談へつなげる順番は次のとおりです。

  1. 対象地域を決める 担当する都道府県・市区町村と、2026年6月1日以降の改定対応を確認する接触期間を決めます。
  2. 候補条件を選ぶ 厚生労働省の対応施設リストや導入状況ダッシュボードで対象地域を確認し、GasoLeadでは地域、DX加算、職員数、運営者などから優先候補を選びます。
  3. 連絡先と運営単位をそろえる 電話・FAX、管理薬剤師、開設者・運営者、営業時間を確認し、店舗への架電か本部への提案かを営業リストに記録します。
  4. 初回質問を割り当てる 候補ごとに、未導入なら導入環境、連携未完了なら登録・チェック工程、運用未定着なら職員手順を最初の質問として設定します。
  5. 結果を記録して次回提案へ進む 回答後は、次の列を営業リストへ追加して提案内容と連絡日を決めます。
    • 運用分類
    • 使用中の電子薬歴・レセコン
    • 電子処方箋の受付・調剤結果登録・重複チェックの実施状況
    • マイナ保険証利用率の確認状況
    • 提案テーマ
    • 次回連絡日

まとめ

電子的調剤情報連携体制整備加算を使えば、8点の制度説明にとどまらず、薬局の電子薬歴・レセコン・電子処方箋の連携工程を確認したうえで、未導入、連携未完了、運用未定着のどこにどの提案をするか決められます。商材ごとに優先する薬局の状態を変えれば、制度改定を具体的な接触理由へできます。

まず担当地域の薬局候補を作り、電子処方箋の受付、調剤結果登録、重複投薬等チェック、マイナ保険証利用率の4点を質問項目として割り当ててください。回答を運用分類と次回提案日まで営業リストへ残すことで、次回商談で確認する内容と提案するシステム・支援を準備できます。