医科営業リストは、診療科・施設種別・病床数・地域を商材に合う条件で絞り込んでから購入すると、購入後の除外作業を抑え、架電や訪問候補の準備に移りやすくなります。
この記事では、4つの絞り込み条件を必須・優先・確認に分ける考え方と、サンプル、更新時点、重複、施設の変更を購入前に確認する手順を整理します。読み終える頃には、自社商材に合う医療機関リストの範囲と、営業担当が次に確認する項目を決められます。
結論:4条件を同じ重さで掛けず、商材の必須条件から絞る
医科営業リストの絞り込み条件は、診療科・施設種別・病床数・地域をすべて一律に指定するのではなく、「外せない条件」と「優先順位を付ける条件」に分けて決めます。診療科と施設種別は商材の対象かどうかを判定する軸、地域は営業できる範囲、病床数は商材に必要な場合だけ優先して見る項目として整理すると、購入範囲を決めやすくなります。
条件が一致しても、導入意向や商談化を意味するわけではありません。リスト上では条件に合う理由を記録し、初回接触では現在の状況や担当者を確認するところまでを営業工程として設計します。
| 商材の条件 | リストでの扱い | 購入後に行うこと |
|---|---|---|
| 特定の診療科が必須 | 診療科を必須条件にする | 該当した診療科と施設名を記録する |
| 病院または診療所に限定 | 施設種別を分ける | 対象外の種別を除外する |
| 一定の病床規模が必要 | 病床数を必須または優先条件にする | 数値と欠損を分けて確認する |
| 訪問・対応エリアが決まっている | 都道府県や市区町村を先に指定する | 担当エリア別に営業リストを分ける |
1. 商材の対象条件を4つの項目に分解する
診療科は「含む・除外する・併記」を先に決める
診療科は、商材の利用場面に直結する場合に最初の判定条件になります。例えば特定診療科が対象なら、その診療科を含む施設を残し、対象外の診療科だけの施設を除外します。
複数の診療科を掲げる施設は、1つの診療科だけを掲げる施設とは分けて扱います。営業リスト上で複数の診療科が1列に記載される場合は、「対象診療科を含むか」を判定し、該当した診療科名を別列に記録しておくと、接触理由を作りやすくなります。
診療科名の表記が自社の条件と一致しない場合もあるため、購入前にサンプルで表記を確認します。「内科を含む」「小児科のみ」「歯科診療所は除外」のように、残す条件と外す条件を文章で定義してからリストを選びましょう。
施設種別は病院と診療所を分ける
医科向けの商材でも、病院と診療所では営業対象が異なることがあります。商材が病院向けなのか、診療所向けなのか、両方なのかを決め、施設種別を営業リスト上の判定列にします。
厚生労働省の医療施設調査では、病院は患者20人以上の入院施設を有する施設、一般診療所は入院施設を有しないか、患者19人以下の入院施設を有する施設と定義されています。施設種別を名前の印象で判断せず、リストの分類項目で確認することが大切です。
診療所だけを対象にする商材であれば、病院を混在させたまま購入しない方が、購入後の除外作業を抑えられます。一方、病院と診療所の両方が対象なら、最初から同じリストにまとめるのではなく、施設種別ごとに営業担当や提案内容を分けられる形で取得します。
病床数は必須条件か、優先順位かを分ける
病床数は、商材の仕様や提案対象が明確に決まっている場合に使う条件です。たとえば一定の病床規模が導入要件なら、下限を自社で設定して対象外を外します。病床数が提案の優先順位を考える材料にとどまるなら、必須条件にせず、病床数の多い施設から確認する順番を作ります。
病床数が「-」や空欄になっている施設は、病床数ゼロと同じ扱いにしないでください。未確認とゼロを区別し、商材の要件に病床数が含まれる場合だけ、個別確認へ回します。医療施設調査でも、病床には一般病床、療養病床、精神病床などの区分があります。合計病床数だけで判断すると提案条件とずれる可能性がある商材では、必要な病床区分まで確認項目に加えます。
地域は「営業可能範囲」として先に決める
地域は、都道府県、市区町村、担当者の訪問範囲など、実際に営業できる単位で設定します。訪問が前提なら市区町村まで絞り、電話やFAXを中心に広く接触する場合は都道府県単位から始めるなど、営業方法に合わせて範囲を決めます。
地域を広げすぎると、購入後に担当振り分けや重複確認が増えます。反対に狭すぎると、診療科や施設種別の条件を満たす候補が不足する可能性があります。最初から全国一括にせず、担当者が対応できる地域単位を決め、対象件数を確認してから購入範囲を確定します。
2. 絞り込み条件の優先順位を決める
条件は、次の3段階に分けると営業リストに反映しやすくなります。
- 必須条件:外れると提案対象にならない項目。対象地域、施設種別、特定診療科などを置く
- 優先条件:対象には残すが、接触順を変える項目。病床数、複数の対象診療科、担当エリアなどを置く
- 確認条件:リストだけで断定せず、接触前後に確認する項目。担当者、現在の運用状況、導入時期などを置く
例えば、訪問可能な東京都内の診療所が対象で、内科を扱う商材なら、地域と施設種別と診療科を必須条件にします。病床数は商材の要件がなければ優先条件にせず、営業順を決める補助項目として扱います。担当者や現在の利用状況は、営業リストにない場合に無理に推測せず、接触時の質問に回します。
リストには、元のデータ項目だけでなく、営業管理用に次の列を追加しておくと判定が残ります。
- 対象診療科
- 施設種別の判定
- 病床数の判定理由
- 地域担当
- 必須条件の判定
- 初回接触で確認する項目
追加した列は、対象施設を残した理由と、次に確認する内容を営業担当者間で共有するために使います。条件が合う施設をただ並べるのではなく、誰が見ても「なぜ残したか」が分かる形にします。
3. 医科営業リストを購入する前に確認する項目
購入前は、件数の多さよりも、絞り込んだ後に営業で使える項目がそろっているかを確認します。次の順番でチェックしてください。
- 対象地域が都道府県か市区町村か決まっている
- 病院、診療所、歯科診療所などの施設種別を区別できる
- 診療科目の表記と、複数診療科の記載方法を確認した
- 病床数の項目があり、空欄や「-」の扱いを決めた
- 電話番号、FAX番号、所在地など、予定する接触方法の項目がある
- 情報の出所と更新時点を確認した
- 施設名、住所、電話番号などで重複を確認できる
- 状態、変更理由、変更日など、施設の変更を確認できる項目がある
特に確認したいのは、購入後の全件ではなく、先にサンプルを見ることです。GasoLeadでは、選択した地域・項目のCSVプレビューを5行確認でき、購入後は同じ項目構成で対象となる全件を取得できます。診療科、施設種別、病床数、所在地、電話番号、状態、更新日などが、自社の判定に使える粒度で入っているかを先に見ます。
重複は施設名だけでなく、住所や電話番号も組み合わせて確認します。施設名の変更や法人変更がある場合は、同一施設を別の営業先として扱う可能性があるため、変更理由と変更日を営業管理欄に残します。移転の確認が必要な商材では、所在地だけで判定せず、変更情報と接触前の確認を組み合わせます。
4. データの定義と時点の違いを確認する
同じ「医療機関数」や「病床数」でも、データによって対象と時点が異なります。条件を決める際は、項目名だけでなく、どの定義で集計された値かを確認します。
国土交通省の国土数値情報「医療機関データ」は、病院、一般診療所、歯科診療所の位置、名称、所在地、診療科目、開設者分類、病床数などを収録しています。一方で、データ作成年度は2020年度で、休止中の施設や企業内の施設を含むと説明されています。したがって、地域や診療科の候補を把握する材料にはできますが、購入直前の現存確認をこのデータだけで終えないようにします。
施設の検索や個別確認には、厚生労働省の医療情報ネットも使えます。機関区分、診療科目、所在地、検索範囲などで確認できるため、購入候補のサンプルを数件照合し、リストの分類と差がないかを見ます。
参照:医療情報ネット(ナビイ)
閉院や廃止などの確認が必要な場合は、対象地域を管轄する資料を照合先にします。例えば関東信越厚生局の一覧では、保険医療機関の新規指定に加え、廃止、辞退、取消の一覧が掲載されています。対象地域と処理月をそろえ、該当施設を営業リストから除外するか、要確認として分けます。
参照:保険医療機関・保険薬局の指定等一覧及び新規登録一覧/関東信越厚生局
5. 条件を決めた後に、営業リスト作成の手間を減らす
自社で条件を定義した後は、地域・施設種別・診療科・病床数を同じ形式に整え、営業担当がそのまま判定できる形にする必要があります。ここで施設を個別に探して転記すると、表記ゆれや重複の確認に時間がかかります。
GasoLeadは、全国から市区町村まで地域を指定し、電話、FAX、診療科、管理者・開設者、病床数、状態、更新日など、営業に使う項目を選んでCSVで取得できます。商材条件が固まっている場合は、必須条件の判定に必要な項目と接触に使う項目を選び、条件がまだ変わる場合は広めの項目構成で取得してから営業管理用の列を追加します。
営業基本の項目構成には、架電、FAX、訪問候補の整理に使う連絡先や診療科、管理者、診療時間、医師数などが含まれます。購入前に5行のプレビューを確認できるため、診療科の表記、病床数の欠損、施設種別の分類、状態や更新日の表示を見てから範囲を確定できます。買い切りリストで月額課金がない点も、地域ごとに購入範囲を分けて試すか、全国分をまとめて扱うかを決める材料になります。
ただし、CSVの条件一致だけで「導入が必要な施設」と決めることはできません。営業リストでは、対象条件に合う理由を残し、初回接触では現在の運用、担当部署、検討時期を確認します。条件整理から候補選定、架電や訪問の準備までを一連の工程として進めると、医科営業リストを購入する目的に合います。
最初の一手:商材の必須条件を3行で書いてから件数を見る
購入前に、対象地域、施設種別、診療科の必須条件を3行で書き、病床数を必須にするか優先順位に使うかを決めます。その条件でサンプルと対象件数を確認し、状態・更新日・重複の確認方法まで決めてから、営業担当が処理できる範囲のリストを購入しましょう。