この記事の要点

  • 開設年月日を基準に候補を集める

    名称の新しさではなく、確認できる開設日・指定日を基準にします。

  • 複数の公開情報を役割分担して使う

    厚生局、医療情報ネット、公式サイトで確認できる内容は異なります。

  • 新規開業だけで優先順位を決めない

    地域、診療内容、連絡先、商材との相性を重ねて判断します。

  • 開業後の時期で提案テーマを変える

    開設直後と運用が定着した後では、検討しやすい課題が異なります。

新規開業は営業のきっかけになりやすい一方、すでに主要な設備やベンダーが決まっていることもあります。開設日を「未導入の証拠」ではなく、提案仮説を作る条件として使うことが重要です。

新規開業の歯科医院が営業先候補になる理由

歯科医院の開業時には、診療設備、歯科材料、電子カルテ、レセコン、予約システム、ホームページ制作など、多くの準備が並行します。開設後も、実際に運用して初めて見える受付負担、予約管理、情報更新、患者導線などの課題が出る場合があります。

ただし、「新規開業だから何でも売れる」と考えるのは危険です。開業前に導入済みの商材も多く、提案時期が遅いものもあります。営業先として評価するときは、次の条件を組み合わせます。

  • 自社が対応できる地域か
  • 商材と診療内容が合うか
  • 開設からどの程度経過しているか
  • 電話番号、FAX番号、ホームページURLなど連絡手段を確認できるか
  • 公式サイトから運用状況の仮説を作れるか
  • 新規開拓の対象から除外すべき既存顧客や取引先でないか

開業日は候補を見つける入口であり、実際の営業優先順位は商材との適合度で決めます。

新規開業した歯科医院を探す3つの方法

方法確認しやすい情報向いている使い方注意点
厚生局の公開情報保険医療機関の指定に関する情報地域ごとの新しい指定先を確認する公開形式や更新時期が地域で異なり、歯科以外の情報を含む場合がある
医療情報ネット・自治体情報医療機関の基本情報、診療内容、所在地候補の施設情報を補足する開設日と公開日が一致するとは限らず、項目の有無も異なる
公式サイト・地図・検索診療時間、休診日、ホームページURL、開院案内連絡前の最新確認と提案仮説づくり網羅的な一覧作成には向かず、検索だけでは見落としが出る

厚生局の情報は候補抽出に役立ちますが、指定日と実際の開院日が異なる場合があります。医療情報ネットでは診療内容や基本情報を補えます。公式サイトは現在の運用を確認するのに有効ですが、検索結果の表示だけで判断せず、ページ本文を開いて確認します。

自作する場合は、1つの情報源ですべてを完成させようとせず、候補抽出、基本情報の補完、営業前の最新確認を分けると作業しやすくなります。

GasoLeadで確認できる直近12か月の掲載状況

掲載件数

65,604件

直近12か月の新規開業
1,833件
東京都の直近12か月の新規開業
378件
大阪府の直近12か月の新規開業
167件
神奈川県の直近12か月の新規開業
142件
基準日:

対象:全国の歯科医院・歯科クリニック 基準日:2026年7月1日

件数が多い地域が、自社にとって最優先とは限りません。訪問が必要な医療機器や歯科材料なら移動範囲、オンラインで提供できる予約システムやMEOなら対応エリアと営業体制を重ねて考えます。

開設年月日を含む営業リストを作る手順

対象地域と期間を決める

全国、都道府県、市区町村のどこまで扱うか、直近12か月のどの期間を見るかを決めます。

候補を抽出する

厚生局や医療情報ネットなど、地域を網羅しやすい公開情報から候補を集めます。

基本情報をそろえる

歯科医院名、住所、開設年月日、電話番号、FAX番号、管理者などを同じ列へ整理します。

公式サイトで現在の情報を確認する

診療内容、診療時間、休診日、ホームページURL、開院案内を確認します。

重複と表記揺れを整理する

同一施設の重複、名称変更、法人名と医院名の違いを確認します。

商材に合う条件で優先順位を付ける

診療内容、開設後の時期、必要な設備・運用の仮説を追加します。

接触結果を記録する

担当者、連絡日、反応、次回フォロー日を営業管理用の列へ追加します。

公開情報をCSVへまとめる際は、元情報の列と自社が付ける営業評価の列を分けます。開設年月日や住所などの事実情報を上書きせず、優先順位や接触結果を別列にすると更新しやすくなります。

営業リストに入れたい項目

  • [ ] 歯科医院名・歯科クリニック名
  • [ ] 住所と地域
  • [ ] 開設年月日
  • [ ] 管理者、開設者・運営者
  • [ ] 電話番号とFAX番号
  • [ ] ホームページURL
  • [ ] 診療内容、診療時間、休診日
  • [ ] 歯科医師数、歯科衛生士数など商材に関係する情報
  • [ ] 歯科DX、訪問歯科、CAD/CAMなどの公開情報
  • [ ] 想定する提案テーマ
  • [ ] 優先順位、最終接触日、次回連絡日

すべての項目を最初から集める必要はありません。テレアポが中心なら電話番号と診療時間、FAXDMならFAX番号、ホームページ制作やMEOならホームページURLと掲載内容など、使用するチャネルと商材から必要な列を決めます。

公開情報の収集と整形に時間がかかり、営業開始が遅れているなら、完成済みデータを使って候補選定へ進むほうが合理的です。

商材別に営業優先順位を決める

商材優先して確認する条件最初の提案仮説
電子カルテ・レセコン開設年月日、現在の受付・会計運用、更新時期現行システムの運用負担や連携条件を確認する
予約システム診療時間、電話予約、Web予約の有無予約変更やキャンセル対応の負担を確認する
医療機器・歯科材料診療内容、設備情報、診療体制追加導入、入れ替え、消耗品の見直し時期を確認する
ホームページ制作・MEOホームページURL、掲載内容、地域、診療内容情報更新、地域からの発見、問い合わせ導線を確認する
開業支援・SaaS開設後の運用、スタッフ体制、手作業開業後に残った業務課題を確認する

同じ新規開業の歯科医院でも、商材によって連絡理由は異なります。優先順位は「新しい順」だけでなく、商材との一致度、連絡可能性、提案の具体性で付けます。

開業後の時期に合わせて提案を変える

  1. 開設後0〜3か月

    立ち上げ後の運用を確認する

    主要設備やシステムは導入済みである可能性が高いため、最初から入れ替えを迫りません。予約、受付、会計、情報更新など、実際に運用して負担が出ている場面を確認します。
  2. 開設後3〜6か月

    運用改善と患者導線を確認する

    診療の流れが見え始める時期として、予約管理、ホームページ更新、MEO、スタッフ間の連携などを確認します。課題を決めつけず、現在の方法と見直し意向を聞きます。
  3. 開設後6〜12か月

    追加投資や更新計画を確認する

    開業時に見送った設備、追加の歯科材料、業務システム、訪問歯科など、新しい取り組みの検討余地を確認します。開設時の契約更新や予算時期が分かれば、次回フォローの根拠にします。

時期は一律の正解ではありません。開設からの経過期間を、質問と提案テーマを変えるための目安として使います。

連絡前に確認したい実務ポイント

よくある質問

まとめ

新規開業の歯科医院を営業先にするには、厚生局や医療情報ネットなどから候補を集め、公式サイトで現在の情報を確認し、開設年月日を含む営業リストへ整理します。

新しい医院から順に連絡するのではなく、地域・診療内容・商材・開業後の時期を重ね、提案理由を説明できる歯科医院を優先しましょう。